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活動レポート

【速報】2016年の難民認定者数の発表を受けて

法務省より2016年の難民認定者数が28人と発表されました(2017年2月10日付)。難民支援協会は、昨年(当会年度:2015年7月~2016年6月)、680人・66カ国の方の相談に乗りましたが、それらの経験からも難民認定が28人というのは少なすぎると考えます。日本政府の不認定の決定は、「活動が本国政府から個別に注目されるものとは認められない」など難民条約の解釈を極端に狭めており、認定されるべき人を漏らしている可能性が強く疑われます。例えば、最終的に裁判をへて難民と認定されたものの当初は法務省によって不認定とされていた以下のような事例があります。
一昨年、日本政府が発表した「難⺠認定制度の運⽤の⾒直しの概要」においては、サブタイトルにあるように「真の難⺠を迅速かつ確実に庇護するために」制度改善を行うとされています。しかし、引き続き、難民認定は少なく、本来保護すべき難民が保護されておらず、改めて制度が妥当か、見直す必要があるでしょう。

▼ウガンダ・女性の事例
2008年来日。政府から、最大野党FDCに所属して政治活動を行い、市民団体で女性の地位向上のための運動に関わる。ウガンダ政府から市民運動や政治活動の中止を命じる手紙を受け取り、それに従わないでいると、夜、帰宅途上で何者かに襲撃された。難民申請に対する政府の決定は「活動が本国政府から個別に注目されるものとは認められない」として認められず。2017年7月29日に名古屋高裁にて、「指導的立場になくとも、当人のように、FDC党員として実質的な活動をし、集会に参加して積極的な発言をしたりしていれば、ウガンダ政府から迫害を受ける恐れはあると認められる」として、政府の決定を取り消す(難民として認める)旨の判決が出される。

(参考情報)以下の国におけるウガンダ出身者の難民認定率と認定者数
・米国 92%/116人 ・英国 51%/145人   

世界では第二次世界大戦以降最悪の6,500万人の人が難民となり、支援を必要としています。このような状況に対して、国連の安全保障理事会が初めての難民・移民に関する国際会合を開催し、日本政府も参加して、ニューヨーク宣言を採択しました。そこでは、「難民と移民の権利を守り、人命を救うとともに、世界規模で生じている大規模な人の移動に対する責任を共有する」と述べられています。
いま、私たちは、難民をどのように受け入れ、どんな社会をともに作るのか、難民保護を通じて問われているのではないでしょうか。日本政府には、国際基準に見合った難民認定基準で手続きが実施され、難民が適切かつ迅速に保護されることを強く期待します。

*各国認定率・認定者数の出典:UNHCR Global Trends 2015

(2017年2月10日掲載)

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