生き抜く力を支える

生活支援

一人ひとりの力を「引き出す」支援を通じて
来日直後の厳しい時期から
自立への道のりを支えます。

難民申請の結果を待つ期間は平均3年11ヶ月。その間、公的な生活支援は十分ではありません。多くの難民は今日明日をどう生き延びるかという厳しい現実に直面しています。ホームレスに陥る人もいます。
JARは、モノやお金を「与える」だけでなく、その人の力を「引き出す」支援を通じて、一人ひとりに寄り添っています。

事業内容
  • 個別のカウンセリング
  • (カウンセリングを通じた)医食住の確保、緊急支援金の支給
  • 医療機関とのネットワーク拡大
  • 新型コロナ関連を含む生活情報の発信
  • フードバンク等とのネットワーク拡大
協働先
  • 病院
  • 自治体
  • フードバンク など

生活相談・支援件数

4,710

事務所、病院同行など外部、リモートでの支援の合計

2022年度実績

事業紹介

新規入国者への寝る・食べるの支援と多様化するニーズへの対応

ボランティアの皆さんに野菜やパンの小分けなどを担っていただいている

急増している新規入国者のほとんどは日本にツテや当てがありません。母国から持ってきたわずかなお金は尽き、駅や公園などで寝ていた、と疲れ切った様子でスーツケースを引いて訪れる方が後を絶ちません。難民申請者への公的支援が開始されるまでの待機期間が大幅に延びる中、その間を繋ぐため、特に宿泊先や食料支援が大幅に増えました。新たにシェルターとして数部屋を借り上げ、また他団体とも連携し、簡易的でも休める場所の支援に努めました。ボランティアの受け入れも一部再開し、食料提供の準備などを担っていただいています。
相談者は単身男性だけでなく、単身女性、多子世帯なども増えています。持病のある方、妊娠中の方など医療支援が必要な方もおり、このような多様化するニーズにも応じています。

エンパワメント※1につながる機会を。難民とともに作ったイベント

難民の方も企画側に。「みんなが喜んでくれたことがうれしい」との感想も

「世界難民の日」(6/20)に、難民の方々向けのイベントを行いました。迫害の経験に加え、宿泊支援は受けているものの仮住まいで、不安定な生活、何もすることがない生活に疲弊している方に、少しでも楽しい時間を過ごしてほしいと企画しました。さらに、母国では人を助ける側だったが日本では支援を受けるばかりで落ち込んでしまうという声もよく聞くため、誰かのために貢献する場を作ることも目的に、できることを持ち寄ってもらいました。当日は、歌を歌う方、料理を作る方、司会や映像撮影も難民の方にしていただき、はち切れんばかりの笑顔やいつもとは違った表情を見ることができました。さまざまな文化、母国での仕事経験、レジリエンス※2など難民の方々の多彩な側面に改めて触れました。

※1 一人ひとりが本来持つ力を引き出すこと/※2 困難に遭遇しても立ち上がる力

※ 2022年度年次報告書より

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