活動レポート

猛暑のなか支援を続けています

長い梅雨が明け、猛暑が続いていますが、新型コロナウイルス感染が終息する様子はありません。この夏、私たちが続けている難民支援の状況をお伝えします。

政府による緊急事態宣言を受け、4月中旬から事務所を週2日のみ開き、残りの日はオンライン対応としてきましたが、6月末に週4日事務所を開く体制に戻し、現在も継続しています。

週4日にしたことで事務所を訪れる難民の方の数は増え、感染拡大が始まる前に日本に入国し、これまでは宗教施設などで何とか暮らしていたという方や、既に日本に長く滞在しているがコロナの影響で生活に困窮し、初めて難民支援協会(JAR)を訪れたという方などがいらしています。

事務所では引き続き、スタッフが難民の方の検温や事務所内の消毒作業を徹底して行っています。今後も感染の状況を見て判断しながら、できる限り事務所での支援を継続していきます。

一方、オンラインによる面談も引き続き行っています

JARの支援スタッフはこれまで、対面による面談を最も大切にしてきました。
事務所に入ってきた時の難民の方の様子や表情なども見て、その方の状況を把握し、円滑なコミュニケーションができるよう心がけてきました。オンライン面談を開始した時には、そうした支援ができなくなるのではという懸念がありました。

しかし、たとえば本題に入る前の雑談の時間を長めにとるなど試行錯誤を重ね、現状では難民の方からもやりにくいといった話はほとんどなく、スムーズに行われています。

また、事務所に来られない方のために、食料や生活用品などの物資を郵送で届けています。難民の方の中には、感染に強い恐怖を感じ、「一歩も外に出られなくなった」「公衆電話に行くのも怖い」という方もいます。

なかには困窮していてもJARに連絡できずにいる方もいるのではないかという問題意識から、難民の方が多く住んでいる地域を中心に、スタッフが赴いて状況を把握し、支援を行う計画を始めています

あるスタッフがシェルターに入居している難民の方に、感染予防のためできるだけ外出しないようにと伝えたところ、「今までと同じだから大丈夫だよ」という言葉が返ってきました。

日本に逃れた難民の方は、知り合いもほとんどおらず、コロナ禍になる以前から、社会から孤立した状況にありました。このコロナ禍が続くことで、難民の方がいっそう見えない存在となり、支援の手が届かなくなってしまうことがないよう、これからも活動を継続していきます。

私たちの活動は、皆さまからのご支援で継続しています。改めてご協力に感謝申し上げます。

※支援活動は掲載時点の内容です。感染拡大の状況に応じて一部変更の可能性があります。