避妊や性感染症について適切に理解する
望まない妊娠をしないためには、からだの仕組みや月経周期について適切に理解し、避妊の方法を知ることが必要です。過去には、看護師・保健師・助産師などの資格を持つ講師を招いてワークショップを開催。参加者の教育レベルがさまざまであることを考慮して、子宮を模した手作りのTシャツを活用して説明したり、色つきのビーズを使って手を動かして学べるようにしたりと、視覚に訴えかける工夫を凝らしました。参加者からは、「避妊の方法を知れてよかった」「自分の身体の仕組みや性感染症の予防方法についてよく知ることができた」「ワークショップのおかげで、これから必要なときに自分とパートナーのケアをすることができると思う」といった感想が寄せられました。
また、同様の内容をやさしい日本語と英語でまとめたパンフレットを、相談にいらした方へお渡ししているほか、JARのトイレにもコンドームとともに設置し、いつでも情報提供できる環境を整えています。
(写真:「心配ごとを一人で抱えず、気軽に相談してください」というメッセージとともにパンフレットとコンドームを置いています)
出産や子育ての悩みを一人で抱え込まないように
出産を決意した場合にも言葉の壁などから、いつ、どの病院へ行けばよいのか、費用はどれくらいかかるのかといったことや、子育てに関する情報にアクセスできないことがあります。JARでは個別のカウンセリングを通じて、病院や市役所との調整をサポートし、一人ひとりが安心して出産できるよう支援しています。また、必要に応じて保育士の資格を持つ講師を招いたワークショップや子育て相談会を開催し、難民の母たちが孤立しないよう努めています。
*セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
人々が安全で満ち足りた性生活を営むことができ、生殖能力を持ち、子どもを持つか持たないか、いつ持つか、何人持つかを決める自由をもつこと