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活動レポート

「オンラインで日本の難民を支援!国境を越えた文化祭」を開催しました《JARボランティア企画》


※イベントの概要はこちら

目次

はじめに
開催経緯
イベント概要
 ・#難民ツナチャレ
 ・「究極のソウルフードをバーチャル体験! ー東京・高田馬場のミャンマー料理店『スィウミャンマー』が織りなす魂の物語ー」
 ・『今日、私は難民になった〜生きのびるための旅に挑戦しよう〜』ワークショップ
 ・「音楽は国境を越える! World Music Festival 2020」
イベントスポンサー
収益について

はじめに

この度は、「オンラインで日本の難民を支援!国境を越えた文化祭」の開催に際し、ご支援、ご協力をいただき、心より感謝を申し上げます。
ボランティアメンバーで構成されている実行員会として初の試みではありましたが、事前には100名以上のお申し込みをいただき、#難民ツナチャレを通じて国内外の様々な場所から写真を投稿いただく形でご参加いただいたり、フィナーレイベントでは「食・ワークショップ・講座・音楽」など多様なコンテンツを多くの方に楽しんでいただくことができました。つきまして、当日のイベントの様子および収支につきまして、下記にて報告させていただきます。

開催経緯

世界には、紛争や人権侵害などで故郷を追われる方たちがおり、そのような状況下で命辛々日本に逃れてくる方もいます。難民支援協会では、日本に逃れてきた難民を保護する集団として、難民一人ひとりの来日直後から自立に至るまでの道のりに寄り添った支援活動を展開し、また難民とともに生きられる社会を目指して、様々な形で働きかけを行っています。

そのような難民支援協会の活動に賛同したボランティアメンバーが集まり、支援の輪を広げるためのチャリティイベントとして、2014年より「走る&歩く」ことを通じて難民に「暖かい冬を届けよう」という想いをこめて「暖暖走(DAN DAN RUN)」が開催され、本来であれば今年で7回目を迎える予定でした。

しかし、新型コロナウイルス感染拡大が止まらぬ中、参加者の安全を第一に考えた結果、苦渋の決断ではありましたがイベントを中止する判断をいたしました。一方で、様々な不安やリスクを抱えながら日本にいる難民の方々にとって、新型コロナウィルスの感染拡大は精神的にも肉体的にもさらに追い討ちをかけており、これまで以上の支援が求められる状況でもあったことから、特別企画としてオンラインイベントを開催することにいたしました。

オンラインイベントの開催にあたっては、以前よりDAN DAN RUNに参加して下さっていた方はもちろん、難民支援に興味はあったけど一歩を踏み出せずにいた方、そして、そもそも"日本にいる難民" って何?という方まで、どなたでも、どこからでも、ご参加いただけるような構成を心がけ、走って歩いて、作って、聴いて、学べるオンラインチャリティイベントを創意工夫しながら企画いたしました。

イベント概要

日 時|#難民ツナチャレ:11月1日(日)〜21日(土)
    フィナーレイベント:11月21日(土)12:30-17:30
内 容|詳細は、各イベントコンテンツ内容をご確認ください。
・#難民ツナチャレ
・フィナーレイベント:3種類の企画をZoomウェビナーにてオンライン配信
寄付チケット|3種類(3000円、2000円、1000円)
主 催|国境を越えた文化祭実行員会
協 力|認定NPO法人 難民支援協会(JAR)
申込み数|99名 
実行委員|19名
協賛企業・団体|5社


#難民ツナチャレ

毎年5月に開催している「DAN DAN RUN」のオンライン版として、走ったり歩いたりした距離を共通のハッシュタグをつけて投稿してもらい、難民の方達の移動を体感していただく企画を11月1日から21日まで展開しました。共通のハッシュタグは「#難民ツナチャレ」。どんな時でも難民支援の輪を「つなぐ」、その支援が難民の方の生活を「つなぐ」、そして、本イベントを通じて、離れた場所にいる同じ想いを持った人たちを「つなぐ」という様々な「つなぐ」への思いを込めました。期間中には、難民のことも知っていただけるよう、DAN DAN RUNのコース上で展開していた難民クイズやランニング・ウォーキング後に立ち寄れる難民の方のレストラン紹介をソーシャルメディアで投稿しました。第1週目から多くの方に参加いただき、最終的には、投稿数240件、総計距離は1,247kmに達しました。この距離はシリア内戦の激戦区の一つイドリブから出発しトルコを横断、トルコの主要港イズミルまでの距離と同じ程度となります。シリアから日本に逃れてくる難民の方もいる中、難民問題を少し身近に感じていただくことができたと思います。中には、毎日投稿してくれる方や海外から参加してくれる方もいました。

<参加者から寄せられたメッセージ(一部抜粋)>
・オンラインで他の参加者や難民の方々とのつながりを感じられて、嬉しかったです!
・昨年のDAN DAN RUNに参加して、そこで出会った方と一緒に楽しく学びながら歩きました。また来年会いましょうとお約束したので、今年も参加しました。(中略)難民ツナチャレに参加してるから歩かなきゃ!と、健康的な日々になりました。他の参加者の皆様の投稿も拝見し励みになりました
・日本にいないと支援の手段が限られるなあとずっと残念でしたが、今回は世界のどこにいても参加できる企画だったのでこれを逃してはならないと思い、毎日のウオーキング記録も兼ねて参加しました。
・この企画に支援をしてもらい健康のためのランニング習慣を始められたことに感謝しています。
・命をつなぐために死に物狂いで歩いた難民の方たちのことを簡単に想像することはできませんが、知ろうとすることが必要です。これからもできることを続けていきます!

「究極のソウルフードをバーチャル体験!ー東京・高田馬場のミャンマー料理店 『スィウミャンマー』が織りなす魂の物語ー」

食チームでは、「食」を通じて日本にいる難民への理解を深めることを趣旨に、表題のコンテンツを配信しました。これはミャンマーから日本に逃れた難民であるタンスエさんご夫妻が営まれる東京・高田馬場のミャンマー料理店「Swe Myanmer(スィゥミャンマー)」の取材協力に基づき制作したもので、事前収録した動画を放映する「ルポ編」と、スタジオでのライブ配信による「挑戦編」の2つのパートから構成されています。
前半30分の「ルポ編」では、同店の概要とミャンマー料理の特長、ミャンマーのソウルフードとも言える「ダンパウ」「モヒンガー」などのメニューを食リポを交えて紹介した上で、タンスエさんに日本に逃れた経緯や、来日後、今日に至るまでの経緯、将来の夢などをインタビュー。タンスエさんの"魂の物語"にひとしきり耳を傾けた後に完食したミャンマーのソウルフードは、日本人である私たちの魂にも染み渡りました。


後半20分間の「挑戦編」では、ご夫妻に教えていただいた簡単ミャンマー料理と、そのアレンジメントに挑みました。前者ではミャンマー版「ごはんですよ」とも言うべき「お茶の葉サラダ」と、インスタ映え間違いなしのデザート「パルダー」を調理。後者では同店特製の「干しエビと魚の塩辛のナンプラー炒め味噌ソース」(以下、エビ味噌)をチーズやマヨネーズと組み合わせたオードブルを紹介。異なる食文化が融合することで新たな美味しさが生まれるとして、多文化共生の意義に言及しました。
このほか「挑戦編」では、zoomセミナーのチャット機能により感想や質問を受け付けることで、視聴者とのインタラクティブなやりとりを実現。タンスエさんご夫妻が紹介されている書籍の紹介や、電話予約の上で「Swe Myanmer」に来店した視聴者先着10名に協賛企業である花やしきのノベルティグッズを進呈する旨の告知なども行いました。

なお、食チームのメンバーは、リーダーの桃井に、原、西村を加えた3名。「ルポ編」の食リポは原、インタビューは西村、「挑戦編」の調理・アレンジメントは桃井、西村が担当しました。最後に、「Swe Myanmer」への取材では、本プロジェクト全体のリーダー役を担ってくださったファムさんに撮影から編集に至るまで、並々ならぬご尽力をいただいたことを記しておきます。
★ルポ編の動画はこちらのYoutubeよりご覧いただけます。

『今日、私は難民になった〜生きのびるための旅に挑戦しよう〜』ワークショップ

「学ぶ」コンテンツとして企画したこちらのワークショップでは、第1部に参加者が「自分が難民になったときどうするか」ということを考えていただけるようなロールプレイングを実施しました。ロールプレイングの中では、参加者は架空の二人の主人公のうちどちらか一人を選び、それぞれの主人公の物語が展開する中で「ある日突然、住み慣れた母国から逃げなければならなくなった時、自分ならどんな決断をし、どんな行動を起こすのか」ということを想像していただきました。参加者の皆さんからは、「難民の視点でその状況を想像することで、難民になることについての理解がより深まった」とのお声をいただくことができました。

また、第2部では難民支援協会の代表理事である石川えり氏に登壇いただき、「日本にいる難民の現状」や「難民支援協会の主な活動内容」について、難民の方々のストーリーを交えながら詳しくご紹介いただきました。参加者の皆さんにも非常に積極的にご質問をいただき、とても活発な時間となりました。石川氏からは、我々一人ひとりがまずできることとして「難民に関心を寄せていただきながら、自分ができる関わり方で支援をお願いしたい」とのメッセージがありました。このようなチャリティイベントにご参加いただくことも1つの支援の形であり、また難民に関する本を読んでみたり映画や音楽を鑑賞してみたり、家族や友人と話してみたり・・・一人一人ができることをできる範囲で継続的に支援をしていく必要性を改めて強く感じる時間となりました。

「音楽は国境を越える! World Music Festival 2020」

音楽チームは、オンラインイベントという制約の中でいろいろと悩んだ末、2部構成になりました。第1部は、ネパール音楽の「バンチャパリワール」、ボリビアの民族音楽の「ロス・アスピランテス」、ギニア出身のジェンベ奏者ラミン・ユール・ジャバテさんに、3つの大陸の音楽を難民支援のために届けていただきました。また、それぞれの音楽に対する思いをお聞かせいただきました。メンバーは、音楽を聴き、インタビューさせていただいたスペースの雰囲気を楽しみ、音楽という共通言語を通じて互いに共感できるものがあると、お互いに興味をもって、よりよく理解しあえる、と感じることができました。

第2部では、日本に暮らす難民の方にどんな音楽が好きかを聞いて、それをその方の思いとともにイベント参加の皆様にお伝えしました。アンケートのフランス語翻訳を手伝ってくれた方からも、フランスに住んでいた時のことを思い出した、という感想をいただきましたが、出来上がった楽曲リストは、地理的にも音楽ジャンル的にも多様な楽曲リストとなりました。ジョナサン・ネルソンさんの"I Believe"を選んだ方の「悲しい時も、うれしい時も、この曲を聴く。落ち込んでいても元気になる。」というコメント、中島美嘉さんの"雪の華"を選んだ方の「日本に来てから初めて雪を見て、雪が好きになった 」というコメントなどが印象に残りました。

★第1部の動画はこちらのYoutubeからご覧いただけます。
★第2部の楽曲リストはこちらからお聴きいただけます。※Spotifyの登録が必要となります。


イベントスポンサー(お申し込み順)


協賛
デジタルハリウッド大学

Chandrika

物品協賛

 浅草花やしき

広報協力
kidsweekend


キービジュアル制作
株式会社カラーコード爲壮 京子様

収益について

皆様のご協力により、199,611円の収益をあげることができました!誠にありがとうございました。運営スタッフ一同、厚く御礼申し上げます。

本イベントの収益は、難民が日本で一歩を踏み出すための、難民支援協会の活動全般に活用させていただきます。中東、アフリカ、アジアなどの人権侵害や紛争から、日本にも多くの難民が逃れて来ています。故郷で失った仕事、家、家族、平和な日常など、「当たり前」の生活を日本で取り戻すまでには、多くの困難を乗り越えなければなりません。特にこのコロナ禍で、生活の糧を失った方も少なくなく、状況は益々深刻化しています。
今回の収益は、例えば、家がない難民の宿泊費(シェルター費)や、食費、保険に加入できない難民の医療費、事務所に来るための交通費など、難民への支援金に活用されます。また、専門的なスタッフによる、難民認定手続きや生活、仕事などについての相談業務、制度改善に向けた社会への働きかけなど重要な活動の支えにもさせていただきます。ご協力、誠にありがとうございました。

実行委員会一同

(2020年12月29日掲載)

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