生き抜く力を支える

生活支援

 

一人ひとりの力を「引き出す」支援を通じて
来日直後の厳しい時期から
自立への道のりを支えます。

難民申請の結果を待つ期間は平均約3年。その間、公的な生活支援は十分ではありません。特に来日直後の難民の多くは、今日明日をどう生き延びるかという厳しい現実に直面しています。ホームレスに陥る人もいます。
JARは、モノやお金を「与える」だけでなく、その人の力を「引き出す」支援を通じて、一人ひとりに寄り添っています。

事業内容
  • 個別のカウンセリング
  • (カウンセリングを通じた)医食住の確保、緊急支援金の支給
  • 医療機関、フードバンク等とのネットワーク拡大
  • 生活に関する情報の提供
協働先
  • 病院
  • 自治体
  • フードバンク など

生活相談・支援件数

6,559

事務所、病院同行など外部、リモートでの支援の合計

2024年度実績

事業紹介

公的支援を待つ間の多様な相談ニーズに対応

JAR の事務所には、毎日約20人の難民の方が相談に訪れます。難民申請するためのお金がない、自治体から届く書類に書いてあることが分からないなど相談は多岐にわたります。来日間もない難民の方にとって一番大きな問題は、難民申請者向けの公的支援「保護費」を受けるまで、なんとか生き抜く必要があるということです。衣食住に欠けるなどの困窮のために保護費を申請してから、受給まで3か月以上待たされる人も珍しくありません。小さな子どもがいる家族、持病を抱えている人などへの支援の必要性はさらに高まります。

JARではアパートやゲストハウスを数部屋借り上げたり、他団体と連携するなどにより、できる限りの住居支援を行うほか、出産も含めた医療支援、パン、野菜、缶詰などの食料品や事務所でのランチ提供、衣服の支援など多様なニーズに対応しています。

継続的な医療支援
– 高まる心のケアの必要性

迫害のおそれから逃れてきた経験、大切な家族との離別などで、トラウマや心的外傷後ストレス障害を持っている難民の方は珍しくありません。また、難民申請の結果を長く待つ中で精神的に追い込まれてしまう人も増えています。心のケアのニーズが高まっている一方で、言葉の壁もある中、難民特有の背景を持つ外国人を受け入れてくれる精神科や心療内科は非常に限られ、健康保険のない場合はさらに困難です。JAR は医療機関の開拓に努め、その結果、ご本人の言語でやりとりができるクリニックでの受診につなげることができました。また、臨床心理士の協力が得られ、医療機関につなぐ前の JAR でのカウンセリングに必要に応じて入ってもらえるようになりました。外科や内科、産科なども含め、本年度は300件を超える医療支援を行いました。

※ 2024年度年次報告書より

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