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UNHCRが難民と認めたマンデート難民の身柄拘束の放免を歓迎し残されているマンデート難民の保護を期待する

    アムネスティインターナショナル日本
    クルド弁護団
    特定非営利活動法人難民支援協会
    共同声明文

    昨夜2月10日(木)、法務省入国管理局は同月7日に収容した国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がマンデート難民としているトルコ出身のクルド難民S氏の身柄を解放し、仮放免を行った件について歓迎し、以下の声明を発表します。

    2005年2月11日

    関連文書:「国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が難民と認めたマンデート難民の身柄拘束」

    UNHCRが難民と認めたマンデート難民の身柄拘束の放免を歓迎し残されているマンデート難民の保護を期待する

    昨夜、2月10日(木)、22時30分、法務省入国管理局は同月7日に収容した国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)がマンデート難民としているトルコ出身のクルド難民S氏の身柄を解放し、仮放免を行った。
    今回、法務省が行ったS氏の放免を心から歓迎する。

    その他の残されたマンデート難民

    3団体で把握している中では、S氏以外にも2名以上の国連マンデート難民が現在でも収容されている。収容されているマンデート難民はS氏以前に拘束されており、収容の長期化が懸念されている。今なお、収容されているその他の残されたマンデート難民の身柄についても今回の仮放免同様に、早期に放免されることを強く期待している。
    また、2月14日(月)に仮放免のための出頭が予定されている、国連マンデート難民のシェイダ氏(仮名:イラン出身)についても、再び収容されることがないこともあわせて期待をしている。

    今なお残る、トルコ出身のクルド難民申請者への深刻な動揺

    昨年6月~7月、法務省入国管理局によって日本で難民申請をしている者の個人情報をトルコ政府に開示し、トルコ当局(警察、憲兵隊)と一緒に自宅を訪問したこと。また本年1月から起きているマンデート難民のクルド人(トルコ国籍)を本国へ強制送還した事件をはじめとする、トルコ出身のクルド人の送還、収容は、多くのトルコ出身のクルド人難民申請者に対し、深刻な不安と不信感を増大させている。トルコ調査の対象となった難民申請者も、現在、多くが収容・送還の危機にあり、彼らの保護についても期待をしている。