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活動レポート

難民女性の心とからだを守るための取り組み

性的な暴力をともなう迫害から逃れてきた難民女性の中には、性交渉や妊娠・出産を自らの意思で決める権利やその術を学ぶ機会を奪われてきた人が多くいます。そのため、来日してからも性的な暴力の被害者となってしまうことがあります。例えば、JARには今年だけで約10人から望まない妊娠に関する相談がありました。女性たちが自らの心とからだの健康を保てるよう、JARは個別のカウンセリングに加えて、ワークショップの開催やパンフレットの配布を通じて、セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ*に関する情報提供を行ってきました。

避妊や性感染症について適切に理解する

JARtoilet.jpg望まない妊娠をしないためには、からだの仕組みや月経周期について適切に理解し、避妊の方法を知ることが必要です。過去には、看護師・保健師・助産師などの資格を持つ講師を招いてワークショップを開催。参加者の教育レベルがさまざまであることを考慮して、子宮を模した手作りのTシャツを活用して説明したり、色つきのビーズを使って手を動かして学べるようにしたりと、視覚に訴えかける工夫を凝らしました。参加者からは、「避妊の方法を知れてよかった」「自分の身体の仕組みや性感染症の予防方法についてよく知ることができた」「ワークショップのおかげで、これから必要なときに自分とパートナーのケアをすることができると思う」といった感想が寄せられました。
また、同様の内容をやさしい日本語と英語でまとめたパンフレットを、相談にいらした方へお渡ししているほか、JARのトイレにもコンドームとともに設置し、いつでも情報提供できる環境を整えています。
(写真:「心配ごとを一人で抱えず、気軽に相談してください」というメッセージとともにパンフレットとコンドームを置いています)

出産や子育ての悩みを一人で抱え込まないように

出産を決意した場合にも言葉の壁などから、いつ、どの病院へ行けばよいのか、費用はどれくらいかかるのかといったことや、子育てに関する情報にアクセスできないことがあります。JARでは個別のカウンセリングを通じて、病院や市役所との調整をサポートし、一人ひとりが安心して出産できるよう支援しています。また、必要に応じて保育士の資格を持つ講師を招いたワークショップや子育て相談会を開催し、難民の母たちが孤立しないよう努めています。

ikuji_workshop.jpg

*セクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
人々が安全で満ち足りた性生活を営むことができ、生殖能力を持ち、子どもを持つか持たないか、いつ持つか、何人持つかを決める自由をもつこと

(2015年10月1日掲載)

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