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活動レポート

難民のためのグループワーク"OPEN TALK"の実施

opentalk_blur_200.jpg家族も友人もいないため日本で孤立してしまう難民たちがいます。日本にやってきたばかりで知り合いがほとんどいない、日本に長く暮していてたまには知り合いに会うけれど、ひとりきりで自宅で過ごしてばかりいるという声を聞きます。また、同国出身者や同民族のコミュニティがなかったり、反対に、コミュニティはあるけれどそこにアクセスすることを望まなかったり、ということもあります。日本語が話せない、知り合いがいない、日本文化になじめない、さらに経済的にも不安定、といった理由で難民たちは孤立しやすいのです。

OPEN TALKは、そうした難民たちが集い自由に語り合うことができる場として、2010年から開催されています。自分の考えや思いをシェアしたり、日本社会や難民認定申請手続きなどに関する疑問を話し合ったり、ときどき散策して日本文化に触れることもあります。こうしたワークを通じて、少しでもスムーズに地域社会での暮らしに適応できるようになることを目指しています。


OPEN TALKの開催概要

第2・4木曜日の午後2時〜午後4時に、難民支援協会(JAR)の事務所近くの施設で行っています。JARのソーシャルワーカーがグループをファシリテートしています。軽食と飲み物を囲みながら、ときにはまったりと、ときには熱く語り合っています。

この1年のOPEN TALK活動ダイジェスト

・2013年6月から2014年1月末まで16回開催し、延べ100人以上の難民が参加しました(1回の平均参加者数は7名)。
・参加者の出身国数は7カ国で、アフリカから来た人が多数を占めています。
・年齢は20代から50代まで、男性の参加者がほとんどです。
・トークのテーマは、難民認定申請手続き、難民支援協会の支援、外務省保護費(難民事業本部)の手続き、在留資格、病院での受診、日本での恋愛・結婚、日本の難民保護のあり方など様々です。
・東京都庁(新宿)、須賀神社(四ツ谷)、神田明神(千代田区)などへの散策も行っています。

OPEN TALK参加者の声

「毎日だれとも話さず家にいてさびしい、タバコが自分の恋人」
「起き上がるときに腰が痛い。健康になれるよう神様にお願いしたい」
「ていねいにお話ししてくれる病院が好き」
「日本に来てから数週間、ずっとビルの階段などで座って夜を過ごした」
「日本人は親切、英語があまり話せない人でも一生懸命しゃべってくれる」
「難民申請中に結婚したらどうなるの?」
「子どもを産んだら、子どもの在留資格はどうなるの?」
「どうして日本政府は難民に冷たいの?」
「難民たちの声をもっといろんな人に知ってもらいたい」

今年のOPEN TALKを振り返って

日本に来て日が浅く、ホームレスに近いような状況のなかOPEN TALKに参加してくださる難民もたくさんいます。泊まる場所もお金もない、知り合いもいない、日本に来てこんな境遇になるなど夢にも思わなかった、と、ショックと憤りが噴出する回もありました。事務所では疲弊しきった様子でしたが、OPEN TALKでは自分の好きなこと、得意なことをいきいきと語ってくれる参加者たちがとても印象的です。日本での生活に慣れ親しみはじめ、ネットワークが広がり、やがてOPEN TALKで顔を見ることがなくなっていくということも多くあります。プライベートが忙しくなり、きっともうさみしい状況ではなくなったのだろうと、本人たちのサバイバル力にはいつも感銘を受けます。孤立しがちな難民たちが安心して楽しさや辛さをシェアできるOPEN TALKであるよう、引き続き開催していきたいと思います。

独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業


(2014年3月31日掲載)

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