ニュースリリース

代表理事交代のお知らせ

関係者各位

2014年12月1日
認定NPO法人 難民支援協会

代表理事交代のお知らせ

認定NPO法人難民支援協会は、2014年12月1日付にて代表理事中村義幸が退任し、現事務局長である石川えりが代表理事に就任いたしましたので、お知らせします。なお、当面は石川えりが事務局長を兼務いたします。
■ 新代表理事からのご挨拶
 2014年12月1日をもちまして代表理事に就任いたしました、石川えりです。1999年の難民支援協会(JAR)設立から今年で15年になり、支援を求める難民にとって重要な存在となってきたJARの代表理事を担うことについて、その責任の重さを痛感すると同時に、より「難民のために(For Refugees)」なる活動の実現を目指し、決意を新たにしております。
 昨年の難民認定数6人という現実からわかるように、日本に逃れてきた難民を取り巻く環境は引き続き厳しく、難民が安心して暮らせる状況にはいまだ遠いと言わざるを得ません。ここ数年は、難民申請中に最低限のセーフティネットがなく、路上生活を余儀なくされている人も少なくありません。緊急的な支援を行いつつ、このような状況を変革すること、その両方が必要です。一方で難民のニーズは多様化し、難民が地域のなかで支え合い、就労などにより自立した生活を切り開くことも、支援の重要な課題となってきました。
 また、JARでは2011年の東日本大震災以降、外国人、女性などさまざまな人々が支援活動から見逃されないよう−それは、難民のためでもあります−、災害時などの支援に本格的に関わるようになりました。このように、事業の枠は難民を超えた領域にも広がっています。
 JARは立ち上げから今日まで、難民申請者の急増とニーズの多様化に応えようとし、団体の能力をさらなる社会の課題に活かそうとしてきました。ただ、難民や社会のニーズに十分に対応できているわけではありません。JAR自体も規模が拡大する中で、課題が出てきています。これからも難民や社会からの期待に応えられるよう、事務局長としてのこれまでの私自身への反省も行いつつ、よりよいJARとすべく全力で取り組んでいきたいと考えています。またJARでは日々、迫害を受け故郷を追われ、多くを失いながらも、新たな土地で生きるたくましい難民の姿を目にしますが、ヘイトスピーチなど難民をはじめとする多様な人々にとって冷たい風が吹いてきています。このような状況に対しても、新たな立場で取り組んでいきたいと思います。
 「なかなか難民として認定されることがないまま日本に滞在している難民の苦渋を傍観するにたえず」立ち上がった設立当時の思いを改めて心に刻み、より「難民のために」支援を実現すること、そして「難民とともに」よりよい社会を作っていくことを目指して、尽力していきます。難民の人たち、そして多くの方にも関わっていただき、取り組みを続けたいと考えています。引き続き、どうぞよろしくお願いします。

以上

石川えりプロフィール
ishikawa2013_mini.jpg1976年生まれ。上智大学卒。1994年のルワンダにおける内戦を機に難民問題への関心を深め、大学在学中、JAR立ち上げに参加。大学卒業後、企業勤務を経て2001年より難民支援協会(JAR)に入職。直後よりアフガニスタン難民への支援を担当、日本初の難民認定関連法改正に携わり、クルド難民国連大学前座り込み・同難民退去強制の際にも関係者間の調整を行った。2008年1月より事務局長となり2度の産休をはさみながら活動。現在は特に支援事業部(難民への個別支援を担当)等を統括。2014年12月に代表理事就任。第5回日中韓次世代リーダーズフォーラム、第2回日韓未来対話にそれぞれ市民セクターより参加。共著として、『支援者のための難民保護講座』(現代人文社)、『外国人法とローヤリング』(学陽書房)ほか。二児の母。

■本件に関するお問い合わせ
認定NPO法人 難民支援協会 広報部 田中
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Tel:03-5379-6001|Fax:03-5379-6002|info@refugee.or.jp