活動レポート

『海を渡った故郷の味』 ★5周年プレ特集★

    hp_recipi.png

    「食」を通じて日本に暮らす難民について知ってみませんか?

    難民支援協会(JAR)は、学生による食を通じた難民支援プロジェクトMeal for Refugees(M4R)とコラボし、レシピ本『海を渡った故郷の味-Flavuors Without Borders』発売5周年プレキャンペーンを開催します。
    jar_recipi3.jpg
    今回のキャンペーンでは、発売5周年を迎える一足前に、難民の故郷の味が収録されたレシピ本の魅力や制作ストーリーをご紹介します。また同期間にJARのFacebookページにて、1ケ月にわたりレシピの紹介をしていきます。お楽しみに!
    ◆キャンペーン期間:11/13(月)~12/17(日)

    キャンペーン中は、学生によるプロジェクトMeal for Refugees(M4R)の導入大学にてレシピ本メニューをお召し上がりいただけます。M4Rは一食につき20円をJARに寄付し、食べることをを通じて難民を知る活動で、これまでに50大学・高校で実施されてきました。実際にレシピ本のメニューを作ったり、M4Rメニューを召し上がった際には、SNSにて「#難民に教わった世界のレシピ」というハッシュタグをつけてぜひ発信してください。
    レシピ本はAmazonで購入できます。

    ≪目次≫

    #1 学生によるプロジェクトM4R
    #2 ランチにおすすめ!きな粉入りビルマ風サラダうどん
    #3 岐阜県立美術館でも味わえます
    #4 ネパール流ピリ辛漬物『アツァ』
    #5 購入者の声、紹介します!
    #6 ビルマ難民と故郷の味
    #7 【動画】ジャガイモと揚げ魚のピリ辛煮込み
    #8 アメリカとカナダでの取り組み”Displaced Kitchens”
    #9 アメリカでコーヒーブランドを立ち上げたスーダン難民
    #10 【動画】アツァの作り方を動画で紹介!
    #11 アゼリとその料理

    #1 学生によるプロジェクトM4R

    jar_recipi1113.jpg
    学生によるプロジェクト Meal for Refugees(M4R)が今季も13大学で実施されています。M4Rは レシピ本『海を渡った故郷の味』のメニューを学生食堂に導入し、1食20円をJARに寄付する取り組みです。
    広報部インターンの酒師も、M4Rに取り組む1人で、こう話しています。
    「学生が主体となって、難民問題について”食”を通じて発信するM4Rに魅力を感じて活動を始めました。どんな学生にも気軽に難民について知ってもらうことができるし、何よりもM4Rを通じて難民問題に関心のある他大学の学生と繋がりができてうれしい。この間は北海道の学生とも知り合えました!」
    M4Rは2013年にプロジェクトがスタートしてからもうすぐ5周年!これまでに50大学・高校で導入されました。M4Rメニューは大人気で今季で4万食を突破する勢いです。導入大学によっては学生でなくても利用できますので、ぜひ足を運んでみてください。
    *今季の導入大学はこちらをご覧ください。

    #2 ランチにおすすめ!きな粉入りビルマ風サラダうどん

    hp_jarrecipi1116.jpg
    レシピ本メニュー紹介第1弾は、ビルマ(ミャンマー)出身の難民の方に教わった「きな粉入りビルマ風サラダうどん」です。このレシピは高田馬場でレストラン「ルビー」を経営する難民の方から教わりました。うどんにきな粉が程よく絡んでやみつきになる美味しさです。jar_recipi5.jpg
    実はビルマではひよこ豆が使われていますが、レシピ本では手に入りやすいきな粉で代用しています。簡単に作れるメニューなので、レシピ本制作に関わったJARスタッフおすすめメニューの1つです。Meal for Refugees(M4R)導入大学でも定番メニューとなっており、今季も多くの学食で登場予定です。(レシピ本 p.76に掲載)

    #3 岐阜県立美術館でも味わえます

    recipe_pic01.jpg
    紛争などで故郷を追われてしまった人々は、いま6,500万人以上といるといわれています。一人ひとりに故郷があり、それぞれが故郷を懐かしみ、表現しています。岐阜県立美術館で開催中の『故郷(ワタン)をめぐる現代美術展』もその一つです。
    この展示会は、アートを通じて故郷を追われた人々について思い寄せてもらおうという取り組みで、シリアやパレスチナなど紛争地域出身のアーティストが故郷を表現しいています。「ワタン」とはアラビア語で故郷の意味だそうです。
    美術展にあわせて、館内のレストランにてJARのレシピ本「海を渡った故郷の味」のメニューも味わえます。日本に暮らす難民から教わった料理です。故郷の味は、生まれ育った土地の記憶を呼び起し、どこか安心させてくれるもの。一つひとつの料理にストーリーがあります。

    #4 ネパール流ピリ辛漬物『アツァ』

    jar_recipi1122.jpg
    『海を渡った故郷の味ーFlavours Without Borders』レシピ紹介の第2弾。
    今回ご紹介するのは、ネパール風のキュウリの漬物です!(レシピ本 p.12に掲載)
    ネパール語で『アツァ』と呼ばれるこの料理は、ターメリックと唐辛子によるピリ辛さが美味しい、ネパールの定番家庭メニュー。
    写真は先日、JAR広報部のスタッフで試作&試食会をしたときのものです。調理のコツは、水気をしっかり絞ることと、時間をかけて味を染み込ませること。さっぱりとした野菜の漬物は、日本の食卓にもぴったりです。違う野菜を使ってみたり、味付けを調整するなどして、お好みの形にアレンジするのも楽しいかもしれません。

    #5 購入者の声、紹介します!

    jar_recipi1124.jpg
    『海を渡った故郷の味ーFlavours Without Borders』は2013年2月の発売以降、多くの方から好評をいただいています。今日は購入くださった方から寄せられた感想の一部をご紹介します。
    ★家庭料理らしく作りやすいメニューが多く、決してハードルの高くないレシピが好感が持てました
    ★レシピ本から思いもよらない盛り付けや組み合わせの料理を知ることができました!
    ★高級レストランに並ぶような食材が使われているわけでもないけれど、その料理の背景にある各国の情勢や、そこに暮らす人々=家族の歴史が見えてくるような気がしてなりませんでした
    ★レシピを提供した方のコメントや、巻末には出身国や地域についての記載があり、内容が充実していて満足です!
    ★15の国と地域・45のレシピが集められているのではなく、レシピを提供してくださった難民の方のストーリーが詰まっています。
    ぜひレシピ本を手に取っていただき、日本に暮らす難民に思いをはせていただけたらと思います。レシピ本はAmazonで購入できます。

    #6 ビルマ難民と故郷の味

    jar_recipi6.jpg
    現在は高田馬場でレストラン「ルビー」を経営するチョウチョウソーさん。ミャンマー(ビルマ)からの難民です。 レシピ本・海を渡った故郷の味には、レストランでも人気メニューの「ビルマ風きな粉うどん(p.77)」と「タピオカとサツマイモのデザート(p.89)」のレシピを提供いただきました。
    チョーチョーソーさんは当時の軍事政権に疑問を感じ、民主化運動に参加。軍は民主化運動のデモを武力で弾圧しました。身の危険を感じ、1991年に来日。妻のヌエヌエチョーさんとは1998年に難民認定を受けるまで、7年間再会することができませんでした。現在は夫婦で店を切り盛りしながら、母国の民主化のために日本から活動を続けています。ルビーは多くの人に親しまれており、ミャンマー出身の方にとっても憩いの場になっています。

    #7 【動画】ジャガイモと揚げ魚のピリ辛煮込み

    potates.JPG
    カメルーンの「ジャガイモと揚げ魚のピリ辛煮込み」は、セロリの葉やパクチーなど香味野菜をふんだんに使った、あっさりとした風味の伝統料理です。
    キャンペーン中につき、アレンジメニューを動画でご紹介します!揚げ魚の代わりに肉団子で作ってみました。調理のコツは、ベースとなる香味野菜のペーストが焦げないよう、火加減気をつけながら水分を飛ばし、ゆっくりと煮込むことです。ピリ辛で香りも良く、ご飯がすすむ一品。お好みで、鶏肉や豚肉に変えてみたり、辛さを控えめにすることで栄養満点で子供も喜ぶおかずにもなります。ぜひご家庭でお試しください。
    *レシピを動画で紹介!こちら(約2分)

    #8 アメリカとカナダでの取り組み

    食を通して、難民の生活を支援する“Displaced Kitchens”というキャンペーンが、アメリカとカナダで広まっています。
    このキャンペーンは、新たに逃れてきた難民が、レストランでディナー会をホストするというもの。単なる食事の場ではなく、難民が、自身の人生や料理について参加者に語り伝える場でもあります。
    この取り組みは、新たに来た難民の居場所づくりにも役立っているそうです。
    英語が話せないなどの事情で、地域社会に溶け込めずにいた難民が、ディナー会での出会いをきっかけに支援を受け、就職にたどりつけたケースもあるとのこと。支援者のひとりは、こう話しています。
    「新しい場所で知らない人に囲まれた環境でも、料理は、自分を表現することを可能にしてくれる」
    *記事全文はこちらから(英語)

    #9 アメリカでコーヒーブランドを立ち上げたスーダン難民

    わざわざカフェに行かなくても、コンビニや自宅で手軽に美味しいコーヒーが飲める今日。もし、あなたの飲むコーヒー1杯で世界を変えられるとしたら、どうでしょう。
    まさにそんな試みをしているのが、アメリカに住むマンヤン氏です
    彼はスーダンで生まれ、内戦により父を亡くし、家族とも生き別れるも、10年前に難民としてアメリカに移住するチャンスを得ました。スーダンに残る難民の仲間達の生活を助けるべく、大学卒業後にコーヒーブランドを立ち上げました。
    彼が販売するコーヒーは、スーダンとエチオピアから倫理的に調達され、化学薬品を一切使わず、有機栽培されている高品質なコーヒーです。
    またコーヒーの売り上げの一部をスーダン難民の教育ために寄付しており、沢山の物と希望を失った難民達の一助となっています。
    *記事全文はこちらから(英語)

    #10 アツァの作り方を動画で紹介!

    recipi_20171226.jpg
    ネパールの漬物料理、アツァ。反響にお応えして、動画で作り方をご紹介します!
    作り方はとっても簡単。小さく切ったキュウリを調味料とよく混ぜ、最後に熱したサラダ油と混ぜるだけ。
    調理してから1~2日間置くと、味が染みて一層おいしくなります。あっさりしたメニューを食卓に添えたいとき、ぜひ一度試してみてください。
    *レシピを動画で紹介!こちら(約1分)

    #11 アゼリとその料理

    image_uploaded_from_ios_720.jpg
    アゼリは、カスピ海の西岸、おもにアゼルバイジャンやイラン北西部で暮らす民族です。この地域は、古代から数々の民族が交わりあってきた場所である一方、現在に至るまで、数々の民族対立や政治紛争の舞台にもなってきました。
    『海を渡った故郷の味』では、アゼリの男性に紹介してもらった料理を4つ紹介しています。
    彼は20年ほど前、母国の独裁政権による迫害から身を守るため、家族を残し日本に逃れてきました。「いつか母国に帰り、家族と食卓を囲みたい」という思いを語りつつ、ふるさとの家族で代々受け継がれてきた味を教えてくれました。
    ハーブやスパイスをふんだんに使った味付けが特徴のアゼリ料理。
    本書で紹介している料理の一つ「トマトソースの肉じゃが」は、日本人の舌に合うようにと彼がアレンジしてくれた形で掲載しています。