
メディアで大きく取り上げられてきた、「シリア」や「ロヒンギャ」など人道危機。
報道されている以外にも、紛争や人権侵害は世界各地で起きており、故郷を追われた「難民」は世界中で6,560万人に上ります。
日本にも、難民が命の危険から逃れてきていることをご存知ですか?

人権を守るべく活動した、軍事政権に反対したなどを理由に迫害を受け、逃れてきた方が日本にもたどり着いています。
彼らは母国に強制送還されると、収監や拷問、そして命の危険にさらされる恐れがあります。
日本で難民申請をした結果、日本政府に難民として認定されれば、在留を許可され、日本で安心して暮らしていくことができます。
しかし、審査にかかる期間は平均3年。
その間、何とか日本で生き抜いていくことが求められます。
私たち難民支援協会(JAR)は、日本に逃れてきた難民へ総合的な支援を提供する日本で唯一の団体です。
東京都千代田区にある事務所には、難民の方々が1日約20人、相談に訪れています。
・日本に知り合いはおらず、頼れる先がない・・
・母国から持ってきたお金も底を尽きてしまった・・
・働くことは認められていない・・
昨年呼びかけたご支援で、実現できたこと
▶︎「難民が安心できる空間」をつくりました!
JARには年間約700人が相談に訪れます。しかし、旧事務所は支援を求めてくる人の数、活動の幅広さに対してあまり狭く、限界に達していました。
そこで、「難民が安心できる空間」をコンセプトに、広さと必要な機能を兼ね備えた施設を、1年かけて作ることができました。

…音がもれない環境で相談できる
…来日直後の過酷なサバイバルに耐えている人が安らげる物理的スペース
…きちんと食事ができる場所 など
移転の資金は384名もの方からのご寄付で、設計は一級建築士の方によるボランティアで、民間の力で作り上げました!
この夏、お願いしたいこと
▶︎より多くの難民を新しい空間で支えるため力を貸してください
事務所を移転し、支援の環境を劇的に改善することができました。一方で、難民認定制度は今年1月からさらに厳しく見直され日本に逃れてきた難民を取り巻く環境は、ますます厳しいものとなっています。
例えば、働くことが認められない期間が長期化し、公的支援も受けられず、民間の支援がなければ生きていけない人たちが増えています。
JARでは、難民が安心して過ごすために欠かせない法的支援・生活支援のカウンセリング、食事の提供、関係機関への紹介、就労支援などのサービスを提供していきます。
JARの活動は民間からの支援があってはじめて可能になっています。一般寄付のうち7割は個人の方からのご寄付です。いただいたご寄付は支援の現場で大切に使わせていただきます。
日本に逃れてきた難民を支えることは、日本社会に暮らす私たちだけができる支援です。
民間の手でできることをあきらめず、継続していくため、ご支援をどうぞよろしくお願いいたします。