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活動レポート

ホテル業界の難民雇用をテーマに弁論大会最優秀賞を受賞

ボランティアとしてイベントや事務作業をお手伝いくださっている上野千晴さんから嬉しいお知らせをいただきました。上野さんは専門学校日本ホテルスクールの学生で、実際にホテルで働きながら業界について学んでいます。先日、専門学校主催で行われた弁論大会に出場し、ホテル業界による難民支援をテーマにスピーチしたところ、なんと英語部門で最優秀賞を受賞したとのことです。

●英語部門最優秀賞受賞 上野さん(中)
左:専門学校日本ホテルスクール 石塚勉校長、右:アマン東京総支配人 ジェフリー スワード様

難民支援協会(JAR)の就労支援を通じて、ホテル業界で働く難民がいることを知った上野さんは、自身のホテルでの研修経験をもとに、難民が日本のホテルで働く上での3つのハードル(1.言語の壁、2.日本独自のおもてなし精神を理解する壁、3.日本語のマニュアルを解読する壁)と、その解消のために学校が貢献できることをまとめ、「ホテル業界からの新たな難民支援」として提案くださいました。このスピーチが、アマン東京、ANAインターコンチネンタルホテル東京、グランド ハイアット東京、ザ・ペニンシュラ東京、六本木ヒルズクラブなど多数のホテルの総支配人やマネージャーによる審査で最優秀賞に選ばれたことは、ホテル業界の積極的な難民雇用につながるのではないかと期待します。

「ホテル業界からの新たな難民支援」スピーチ抜粋(日本語訳)

私はここにいる皆さんに提案があります。それは、ホテルと学校が連携し、難民の人たちに就労前の研修の場を設けるということです。例えば、ベッドメイキングです。学校内の施設を使い、難民就労者に経験者が教え、彼らが気軽に質問できるような環境づくりを私たち学生がサポートしていきます。それらに参加することにより、学生は自らの学習成果を発揮し、自分自身の視野をより広げることができます。学校側は、施設を提供することにより、助けを必要としていた人への支援、社会貢献につながります。一方、ホテル側は大事な人材確保と、離職率を最低限に抑えることができます。そして、これからホテル業界で働く難民にとっては、日本人とともにホテルを知ることで、彼ら自身の就労意欲を高めることが期待されます。ここにいる皆さんが協力しあうことで、ホテル業界はよりよいものになります。
ボランティアを通じて私は、色々な人々に出会うことができました。世界の難民キャンプにいる人々を助けたい女性医師、難民に日本語を教えたい大学教授、同じ日本に住む外国人として難民を助けたいと思う大学生。それぞれの思いはありますが、私たちには常に同じ目標があります。それは、難民が無事に日本で過ごせるようなよりよい社会づくりと、難民への未来です。

上野さんはホテルで働き始めたことで、就労を希望する難民の大変さに気がつき、身近な存在と感じたそうです。「5分のスピーチからですが、私にとっては難民の就労支援のアクションのスタートだったと思います。ホテル業界をより深く知っていくことが、私にできる支援への一番の近道だと思っています。ホテル業界の人にどう身近な問題と感じてもらえるのかを、日々の勉強と経験からより考えていき、これからも発信し続け、必ず実現します」と意気込みを話してくれました。

よりよい難民受け入れには、市役所、病院、地域の住民、学校の先生、雇用主など、生活に関わるさまざまな人々からの理解とサポート体制の構築が欠かせません。もちろん、難民受け入れの過程では、生きてきた環境や言葉が異なること、情報の共有不足などで生じる摩擦や衝突もあります。それらを乗り越えるためには、「難民のために」だけでなく、「難民とともに」社会を作っていくという視点が不可欠ではないでしょうか。難民受け入れを社会の新たな力に変えていけるような取り組みが進むことを願います。引き続き、皆さんとともに支援の輪を着実に広げていきたいと思います。

専門学校日本ホテルスクール
〒164-0003 東京都中野区東中野3-15-14 Tel 03-3360-8231(代表)
http://www.jhs.ac.jp

(2016年1月22日掲載)

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