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活動レポート

「難民女性のリプロダクティブヘルス向上ワークショップ」を開催しました

2013年11月に「難民女性のリプロダクティブヘルス向上ワークショップ」を2回に渡って開催しました。日本に暮らす難民女性が、女性特有の身体の仕組みやケアの方法についての理解を深めることを目的としたものです。

日本で初の試み「難民女性のリプロダクティブヘルス向上ワークショップ」

母国での迫害を逃れて日本で保護を求める難民のなかには、単身の女性も少なくありません。女性に対する迫害は、強姦やその他性的暴力の形態をとることが多く、後遺症やトラウマに悩む難民もいます。性的暴力の被害者でない場合でも、難民女性のリプロダクティブ・ヘルス/ライツに対する意識は低い傾向にあり、難民支援協会(JAR)にも、望まない妊娠に関する相談が多く寄せられるようになりました(例:2009年以降、10件以上の望まない、計画外の妊娠に関する相談が寄せられました)。このような現状を受け、今回のワークショップを開催しました。

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第1回目には都内在住の方から、埼玉、千葉、群馬といった片道2時間ほどかかる遠方在住の方まで、計7人の難民女性が参加しました。看護師、保健師、助産師などの資格を持つ講師の下、女性の身体の仕組み、月経周期、避妊の3つのテーマを学びました。参加者の教育レベルがさまざまであるため、講師は子宮を模した手作りのTシャツを活用して月経や妊娠の仕組みを説明したり、色つきのビーズを使って参加者が手を動かして学べるようにしたりと、視覚に訴えかける工夫を凝らしてくださいました。このようなデリケートな内容を複数で集まって話すことは初めてで、参加者の反応が心配でしたが、開始直後から、活発な質問が投げかけられ、盛況な会となりました。

「これから必要なときに、自分とパートナーのケアをすることができると思う」

第2回目には、初回に参加できなかった方も含め、計8人が参加しました。第1回目の復習も含めて、避妊方法、デリケートゾーンのケア方法、性感染症(STI)、コンドームの正しい使い方を取り上げました。前回、質問が多く寄せられていたデリケートゾーンのケアについては、参加者全員が熱心に聞き入っている姿が印象的でした。講師から、デリケートゾーンの洗い方や膣には自浄作用があるという話がでると、「母国では、熱いお湯を使ってケアすることや、膣内に指を入れて洗うことを母親に教わっていた」とある参加者は自分の経験を共有してくれ、何人もの参加者がうなずき、文化・慣習の違いを改めて認識しました。STIについては、クラミジア、淋病、梅毒、HIVなど7種の感染症を、症状の写真を使いながら紹介しました。死に至る可能性もあるというSTIに、皆さん暗い表情になりながらも、真剣な面持ちで耳を傾けていました。そして、最後に、STIを防ぐ唯一の方法として、コンドームの正しい使い方の実践を行いました。木の棒とコンドームを使いながら、装着の仕方だけでなく、性行為後の取り外し方の重要性も学びました。最後には、コンドームと使い方を英語で図解したシートをお持ち帰りいただきました。

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参加者からは、「避妊の方法を知れてよかった」「自分の身体の仕組みや性感染症の予防方法についてよく知ることができた」「コンドーム使用方法のデモンストレーションがよかった」「質問に全部答えてもらえた」「ワークショップのおかげで、これから必要なときに自分とパートナーのケアをすることができると思う」といった感想が寄せられました。

今後は、参加者の個別ニーズに合わせて、講師と連携しながらフォローアップを行いつつ、今回のワークショップでの学びを生かし、難民女性に向けたリプロダクティブヘルス向上ワークショップの内容をさらに改善していきます。

*本事業は、株式会社花王のハートポケット倶楽部の助成を受けて実施しています。
*実施にあたり、オカモト株式会社よりコンドームをご提供いただきました。

(2014年5月13日掲載)

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