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活動レポート

[緊急支援速報]宮城県、福島県でニーズ調査を行いました

東日本大震災の外国人被災者の現状および支援ニーズ調査のため、難民支援協会(JAR)スタッフ2名と日常的に連携している弁護士1名が、3/19から21の3日間、仙台市(仙台市国際交流協会、財団法人宮城県国際交流協会)とその周辺地域、および福島市(財団法人福島県国際交流協会)を訪問しました。

JARでは、これまでの支援活動における経験を生かして、地震で被災・避難した方、特に既存の支援体制から取り残される可能性の高い方(外国人など)への支援活動が必要であるという認識のもと、長期的な復興支援のニーズを把握することを目的としています。

*今後の活動に関するご寄付はこちらで受け付けています。


■被災地での外国人の状況

甚大な被害や途方にくれた表情を浮かべる人々を目にする一方、懸命に瓦礫を片付け、元に戻そうとする地元の人々や全国から集まる救援活動の光景もありました。

被災地における発災後1週間後の外国人の人数、現状はほとんど報道されておらず、また、被災者との直接の連絡(電話やメールなど)が非常に困難であるため、正確な把握ができていません。また、一口に外国人と言っても、留学生、研修生などの"短期"の滞在者と、定住者や日本人の配偶者など"長期"の滞在者がいます。

特に宮城県では、被害の大きい沿岸部には、日本人配偶者、定住者(主に女性)や水産加工に従事する実習生が多く、仙台市内には留学生が多く住んでいました。留学生などのほとんどが既に帰国し、実習生も多くが帰国している様子ですが、既に10年、20年も日本に暮らしているような「長期滞在者」の方々への支援が必要となります。現時点では、「甚大な津波被害を受けた現地の情報が入ってこないため、本当にどれくらいの外国人が残っているのか実態は把握できていない」と、宮城県国際交流協会の担当者は非常に心配をしていました。

地域によりばらつきはありますが、中国、韓国、フィリピン出身の日本人配偶者が多く、それ以外では、インドネシア、タイなどアジアを中心に多様な国籍の方がいるとのこと。しかし、帰化されて日本語名になっていると、避難所などでも外国にルーツを持つかどうかは容易に把握できないと、仙台市災害多言語センターの担当者は話していました。また、福島県では、原発事故の影響で、避難者は避難所を転々としており、「実態把握は難航している」(福島県国際交流協会担当者)とのことでした。

石巻市内写真
被害が甚大な石巻市

■ニーズについて

地震直後からJARが安否確認をしている北関東近郊在住の難民からの聞き取りでも浮き彫りになっているように、まずは地震や津波、原発事故等の情報が充分に届いていない、あるいは十分に理解できていない状況にあります。それにより、避難場所にいけない、配給がもらえない、食糧がなくなるといった生活の困窮状況が懸念されます。

特に、放射能に関する情報が錯綜しており、相当な混乱が起きているようです。原発の事故の影響で、多くの外国人が大使館などの主導により、いち早く帰国したことが、残っている外国人への不安が増大させているようです。日本には配偶者や子どもがいて生活の基盤がある一方、原発を心配し、強く帰国をすすめる本国の家族との狭間に置かれる方もいます。日本に残りたい、あるいは帰る場所がない人には、多言語での適切な情報を提供したり、メンタルケアを行うなど、不安を和らげるような対応が必要です。

また、津波で流された身分証明や、配偶者を失った場合の在留資格に関する相談など、復興に向けて、法律支援のニーズも高まってくると予想されます。復興のための新しい法律が出来たりする中、専門家による法律支援を必要とする外国人の方が増えるのではと思われます。

さらに、関東圏に逃げてきている外国人も増えてきています。フィリピンの方々は、100人規模で、教会などを頼りに東京に集まってきており、当面の支援が必要とされています。
今後、JARでは、現地および避難先でできることを検討し、活動の準備を進めています。

写真:みやぎ外国人相談センター入り口 写真:ヒアリング
宮城県国際交流協会の外国人相談センター        外国人相談センターでのヒアリング    

(2011年3月23日掲載)

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