政府税制調査会、市民公益税制PTに出席、提案を行いました。

2010年3月17日


3月17日、政府税制調査会が市民公益税制プロジェクト・チーム(市民公益税制PT)の第7回を開催、有識者ヒアリングを行いました。難民支援協会(JAR)事務局長代行・石井宏明が参加し、NPO支援税制について、現場を抱えるNPOとしての提案を行いました。

市民公益税制PTとは、2009年10月、鳩山首相の所信表明演説において打ち出された「新しい公共」の概念と、12月に発表された税制改正大綱に基づき、政府税制調査会内に設置されたプロジェクトチーム(座長:渡辺周総務副大臣)です。寄附税制やNPO法人・公益法人税制等について、10回にわたり議論されました。

今回第7回には、「有識者ヒアリング」として、石井と田中弥生氏((独)大学評価・学位授与機構准教授)が出席しました。石井は、まず、NPOが寄附を募るということは単に資金を獲得するのではなく、市民の「参加」を獲得することだと述べました。その上で、特に国内難民支援活動において寄附の獲得は難民の命を守ることに直接つながる重要な活動であると発言。難民申請者へのセーフティネットが希薄であること、2009年は申請者への保護費(政府による生活支援金)が打ち切られる事態が起こり、それを受けNPO7団体が寄附を募るキャンペーンを行ったこと、その結果約4,000万円が集まり、370人以上の難民申請者の生活を支えることができたことを紹介しました。

また、認定NPO法人取得(2008年5月)に関するJARの経験として、申請までの準備に6ヶ月、審査に10ヶ月がかかったり、審査要件には含まれていないような質問が寄せられ、数十ページにわたる英文契約書の翻訳を求められるなど負担が大きい部分もあったことなどを伝えました。

今後の課題については、寄附者の利便性を図るため源泉徴収時に寄附ができるなど「確定申告方式」の改善や、高いハードルを越えて取得した「認定NPO法人」としてのブランドをNPOが活用しきれておらず、NPO業界の中でその価値を高めていく取り組みの必要性を述べました。

なお、4月8日、市民公益税制PTは中間報告を発表。「所得税の税額控除制度の導入」「認定NPO法人の認定基準(PST等)の見直し」「地域において活動するNPO法人等の支援」が盛り込まれました(報告書はこちら *pdfファイル)。具体的な制度設計は年末の税制改正過程においてさらに詰めていくことが予定されています。