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活動レポート

難民支援緊急キャンペーン 経過報告3

2009年7月14日、一部更新7月24日
<報告期間:2009.4.27 - 2009.7.15>
難民支援緊急キャンペーン実行委員会


4月以降、それまでの半数程度の難民申請者が、唯一の命綱ともいえる政府の生活支援金(保護費)を受けられなくなっている事態を受け、民間支援団体は、難民の最低限の生活を支えるため共同キャンペーンを実施。政府の十分な予算措置がなされるまでの生活費を支援しています。

これまで300以上の個人、団体の皆様からのご支援をいただき、のべ359人に対し、950万円を超える支援金を支給。愛知や群馬など遠方に住む方々にも支援しています。
また、こういった状況は複数メディアにも取り上げられました。(詳しくはこちらから)

child.jpg
また、食べ物がないという難民も増えています。保存のきく食糧は随時募集しておりますので、ご協力をお願いいたします。
ご寄付、ご寄贈のお問い合わせはこちらよりご覧ください。(物品の保存・管理の都合上、お手数ですがご協力いただける際は、事前にお問い合わせください。)

親の相談を待つ子ども。事務局で用意したお菓子をほうばる。

収入

・目標: 5,000万円(9月末まで)
・6/30までの寄付および助成金: 7,645,816円 (実行委員会団体からの拠出を除く)

そのほか、お米、油、スープ、タオルなど、物資のご寄付もいただいています。
ご寄付・ご支援を下さった皆さまには、この場をお借りして心より御礼申し上げます。

支援金支給

・執行基準:1人当たり30,000円(単身者)、家族2人目〜20,000円、家族4人目〜10,000円
・7/15までの執行総額:12,058,110円 (7/1-7/15 2,431,000円)
       うち、6月より支給を開始した「宿泊費」分:680,100円(16名)。
・7/15までの執行対象者総数:260人
       うち、家族ケース28件、保護費を切られたケース106件
・執行件数(のべ):438人 

*そのほか、緊急キャンペーンの支給対象に入っていない医療費、ビザ更新手数料、交通費などは、難民支援協会が従来から行っている生活支援金(緊急ファンド)より支給を行っています。

傾向

・6月の支援金支給額の急増の背景には、支援金を必要とする難民の増加があります。群馬のコミュニティでいっせいに相談会を実施したことで、新規の相談が多くなり、当初より多くの支援額となりました。

・さらに、あるNPO法人のご協力により、民家を1棟借りして最大14人が過ごせるシェルターを、7月1日より運営することになりました。また、7月1日の入居前までに別の宿泊施設を手配する必要などもあり、そのため、宿泊費(家賃分)としての支出が今月は大きく膨れ上がりました。今後も同水準での支出が見込まれます。

・シェルターの手配を行った理由として、家賃の滞納によりアパートに居られなくなった難民、友人宅から出てきた難民からの相談が増加し、また、4月の保護費打ち切りから2ヶ月が経過し、これ以上の家賃滞納が許されないという状況があります。キャンペーン実行委員会からの支援ができなければ、難民の人々はホームレスに陥ることになってしまいます。その一方、ゲストハウスを手配し続けることは、長期的に見れば割高となってしまうため、シェルターの運営に踏み切ることになりました。
これにより、ホームレス状態の難民を大量に生み出してしまうリスクはかなり軽減されたと考えられますが、住居へのニーズはまだまだ高いと思われます。

ケース事例

shelter.jpg

上記のシェルターでは、7月1日のオープンの日から9名が入居しており、7月中にあと3人は入居する予定です。空港や入管等からの緊急ケースに対応するため空けてある2ベッド分を含めると満床となります。
個室はなく、難民の人々にとってリラックスできる最適な環境づくりにはいくつかの課題もありますが、それでもこれからの季節を路上で過ごすことを回避できました。
こちらのシェルターを利用している難民のこれまでの経緯をご紹介します。
baggage.jpg

シェルターに移動する人たちのたくさんの荷物

1)
Aさんは南米出身者で、オーバーステイで収容された後、難民申請を行いました。申請後1年以上放免されず、収容されましたが、迫害の待ち受ける母国には帰国できません。仮放免後、JELA(日本福音ルーテル社団)が従来から運営している難民のための緊急シェルターにお世話になり、その後言葉が通じるということで友人宅を転々とし、わずかな所持金で食いつないでいました。しかし、それも尽き、池袋駅前で野宿をしていました。たまたま、スペイン語を話す人に出会い、通訳をしてもらいながら、再度JAR(難民支援協会)を訪れました。
3万円の生活支援金は渡せるものの家賃まで出すことができませんでしたが、今回入居することができました。

2)
Bさんは西アフリカ出身者で、オーバーステイのまま難民申請をし、仮放免中です。同国の友人宅で狭い部屋に、その家の息子さんと同室だったため、本人はとても申し訳ない気持ちを強く抱えながらお世話になっていました。
肝臓も悪くしており、病院での検査・投薬治療も行っています。病院、友人宅を行き来し、いつも不安定な状況にありました。体調が悪いのでそれが大変つらかったため、「安定して住む場所ができただけでも助かる」と語っています。

シェルターには、管理人もおり、英語と中国語に対応しています。
1部屋に5人が同居するため、ストレスが生じやすいものと考えられます。管理人とまめにコンタクトを取り、また、事務局を務めるJARの生活支援担当者が定期的に訪れ、様子を見ていく予定です。

*実際の事例を元にモデル化したものです。

***
この間、1ヶ月〜2ヶ月に1度、外務省とNGOとの意見交換会が開催され、現場の状況に関する報告や課題を伝えるなどのやりとりも行われています。その中で、保護費の支給の対象者(優先的に支給される人)の枠が少しずつではありますが広がったという成果も得られています。

実行委員会では、引き続き政府に対して、予算の増額を要望していくとともに、難民申請者の状況を注意深くモニタリングしていき、適切な支援を行っていく予定です。

現在の生活費も十分ではありませんが、今後最低限でも支援が続けられるよう皆さまからのあたたかいご寄付をお待ちしております。詳しくはこちらから。

その他、お米、油、タオル、バスタオル、洗濯洗剤、粉ミルクなど日用品等も受け付けております。事務所スペースの都合がありますため、お手数ですが、ご協力いただける際はご送付前にご連絡をお願いします。

*経過報告は2週間に一度お送りする予定です。


本件に関するお問い合わせ:

難民支援緊急キャンペーン実行委員会 (事務局:難民支援協会)
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-7-10 第三鹿倉ビル6階
電話:03-5379-6001 FAX:03-5379-6002
info@refugee.or.jp https://www.refugee.or.jp/

難民支援緊急キャンペーン・呼びかけ団体

社団法人 アムネスティ・インターナショナル日本
カトリック東京国際センター
全国難民弁護団連絡会議
社会福祉法人さぽうと21
社会福祉法人 日本国際社会事業団
社団法人 日本福音ルーテル社団
特定非営利活動法人 難民支援協会(事務局)

(2009年7月14日掲載)

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