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よくある質問 Q&A

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Q1. 日本は難民をどのくらい受け入れているの?[開く]
2014年に日本で難民認定を得たのはわずか 11人です。「難民」というとどこか遠い国の難民キャンプ等を思い浮かべ、あまり身近に感じられないかもしれません。実は日本も1万人以上の難民を受け入れた歴史があります。70年代後半のベトナム戦争後、国外に逃れたインドシナ難民です。「ボート・ピープル」として覚えている方もいらっしゃるかもしれません。
現在でも、日本には人権侵害や紛争などから多くの難民が逃れてきています。2014年は5,000人が日本で難民申請をしました。しかし、日本の認定基準は国際的に比較すると他に類を見ない厳しさで、同年、難民認定を得たのはわずか 11人でした。アメリカ2万人、カナダ1万人、ドイツ8千人。近年、難民保護の改善が進む韓国では57人(申請者は約1500人)。日本の厳しさは明らかです。

難民が恐れているのは、迫害の待つ母国に送り返されること。逃れた先で難民認定を得て、法的に守られることはとても重要です。難民支援協会(JAR) の支援は、この厳しい現実を難民に説明し、受け止めてもらうことからはじまります。一人でも多くの方が認定を受けられるよう、難民認定申請手続きのサポートを行いながら、その間、生き延びるための支援を提供しています。
Q2. どこからどんな人が、どうやって、なぜ日本に逃れてきているの?[開く]
日本には世界50ヶ国以上からさまざまな理由で逃れてきています。これまではミャンマーで民主化活動にたずさわっていた方が多く逃れてきていました。最近では、エチオピア、コンゴ民主共和国、ナイジェリア、などアフリカ諸国から逃れてくる方も増えています。ほとんどの方は飛行機できます。

軍事政権に対抗するデモに参加した、ジャーナリストとして人権侵害を告発する記事を書いた、民族対立が激しく、ある民族の出身というだけで命を狙われている、など、逃れてくる理由はさまざまです。

ではなぜ、難民に厳しい日本を選んだのか。多くの方は、他に選択肢がなかったと答えます。命の危険を感じて逃げる先を探し、最初にビザが下りたのが偶然日本だった、などです。そのため、日本にたどり着いても、頼る先がなく、日本語も分からないなど、多くの困難に立ち向かわなければなりません。東京・四ッ谷にあるJARの事務所には、インターネットで調べて成田空港から直接くる方、道行く人に話しかけて何とか情報を得た方など、毎日のように、世界各国から難民がたどり着いています。
Q3.どのように難民申請をするの?[開く]
日本で難民認定を得るには、法務省の入国管理局に難民申請をして、審査の結果、難民として認められる必要があります。しかし、Q1でも紹介した通り、日本の難民認定基準は、国際的に比較しても他に類を見ない厳しさで、認定を得られるのは1%未満。
身一つで逃れてきた場合でも、自身が難民であることを証明する資料を日本語で提出しなければなりません。母国で追跡された証拠や拷問の傷跡、自身による陳述などを資料として揃えます。

[申請資料 600ページほど]
難民認定を得たある方が提出した、一人分の資料です。日本語への翻訳はもちろんですが、これだけの資料を、専門家のアドバイスなしに揃えることはほとんど不可能です。JARでは、証拠資料の収集と翻訳をサポートし、ときには弁護士とも連携しながら、難民が適切に認定を得られるよう支援しています。

難民申請の結果が出るまでの期間は平均3年。その間、生きていかなくてはなりません。3年の間には色々なことが起きます。なんとか見つけた仕事を失うかもしれない、病気になるかもしれない、知り合いになって泊めてもらっていた人の家から追い出されてしまうかもしれない。来日直後だけでなく、その間の生活もJARはサポートしています。
Q4. 衣(医)・食・住はどうしているの?[開く]
【衣(医)】
逃れる際に持ち運べるものは限られています。できるだけ目立たないように、リュック一つで出国したという方も少なくありません。暖かい地域から、冬服の用意が全くない状態で、真冬の日本に到着することもあります。支援者の皆さんから送っていただく古着や企業からのサンプル品の寄贈で多くはまかなうことができています。しかし、古着で集めることができない下着や衛生用品の提供は十分にできていません。 替えの下着がない、生理用品が買えない、という方がたくさんいらっしゃいます。安心して生活する上で、清潔でいられることは、暖かくすることと同じくらい大切なことではないでしょうか。「当たり前」のことを、当たり前にすること。これも、JARが目指していることのひとつです。

日本で生活する上で、病気やケガをしてしまうこともあります。国民健康保険に入れない難民申請者は、診療費が高額となるため、受診が必要でも病院にいけないことがあります。JARでは困窮している難民を無料や低額で診察してくれる病院との連携や、医療費の補助を通じて、できる限り医療につなげられるよう努めています。

【食】
日本にたどり着いた難民の多くは、日本に知り合いがおらず、母国からの所持金もすぐに尽きてしまうため、困窮した状況にいます。残金が60円。初めてJARの事務所を訪れる方には、そんな方も多く、「昨日から何も食べていない」といった声もよく聞かれます。JARでは軽食の提供やフードバンクとの連携を通じて、食べられるように支援しています。最近では、シリア、パキスタン、チュニジアなど、ムスリムの方も少なくありません。ムスリムの方は豚エキスやアルコール成分を摂取できませんが、それらに配慮したハラールフードを含めて、食事を常に提供できる環境を整えることが課題です。



【住】
日本に頼れる人がいないなか、泊まる場所を自力で見つけることは困難です。JARはシェルター(一時宿泊施設)を提供していますが、その数には限りがあり、常に満室状態。住居を必要とする方全てに提供できるわけではありません。なかには路上生活を余儀なくされてしまう人も少なくなく、外での寝泊まりが続いて体調を崩してしまう方も多くいます。シェルターの空きを待つ難民にとって、冷え込む冬場は最も過酷な時期です。事務所が開いている日中には、待合室で暖かい食事や仮眠をとって頂くことができますが、事務所が閉まる17時以降は、近隣のファストフード店などで寒さをしのいだり、時には駅や公園などの野外で寝袋をしいて横にならざるを得ない場合もあります。
日本での難民申請者数は年々増加傾向にあり、今後も更なるシェルターのニーズが見込まれます。路上生活に陥ってしまう難民を一人でも減らすために、JARはより多くのシェルターの用意と、人材の確保に力を入れていきます。
Q5. 働くことはできるの?[開く]
難民の多くは生きていくため、来日してすぐに働く必要性に迫られます。しかし、日本で働くことは簡単ではありません。就労資格がない場合もありますし、就労資格があっても、日本語が分からずネットワークをほとんど持っていない日本で、仕事を見つけるのは困難です。運良く仕事を見つけても、言葉や文化的な違いから生じる課題を解決できず、続けられないという例は少なくありません。
JARは企業とのマッチングや、日本の就労文化・働くための日本語を学ぶ就労前準備プログラムを開催し、難民が安心・安全に働き続けられるよう支援しています。また、難民が働ける場を増やすため、企業への働きかけも行っています。

Q6. JARはどんな活動をしているの?[開く]
JARは、日本に逃れてきた難民が、食べたり、寝たり、働いたりする、そんな当たり前の生活を支援しています。日本に来たばかりの難民の多くは頼る先がなく、日本語も分かりません。それでも、たどり着いたその日から、見知らぬ土地で何とか生きていかなくてはなりません。専門的なスタッフが難民一人ひとりと向き合い、状況を把握し、それぞれが生き抜くために必要とするものを見極め、個別に支援しています。具体的には、難民認定を得るための手続きのサポートや、衣(医)食住を確保する生活支援、また、日本に定住する難民が安定した職を持ち、地域社会のなかで支え合って生きていけることを目指した定住支援を提供しています。 また、日本で難民が適切に保護される制度の実現と運用を目指した政策提言・ネットワーキングや、日本のより多くの人にとって難民が身近な存在になるための広報活動にも力を入れています。

JARの願いは、日本に助けを求めて逃れてきた難民が救われ、 新たな土地で希望を持ち、生きていけるようになること。「難民のために」よりよい支援を実現し、「難民とともに」よりよい社会を作っていくことを目指しています。
Q7. 新聞で、難民の偽装申請について読んだのですが[開く]
就労を目的とした難民申請の「偽装」「悪用」「濫用」が横行している、という報道がありました。そのような難民申請が一部でもあるとすれば、それは私たちも不適切だと考えます。制度を悪用した難民申請者は私たちも支援対象としていません。ただ、具体的に濫用の明確な定義もないまま、特定の国から偽装申請が横行しているといった報道には懸念を覚えます。
そもそも、難民認定は慎重に行われるべきで、難民ではないという審査は非常に難しいものです。特に、現在の厳しい制度を前提に、不認定となった人がすべて根拠がなく、濫用であったと捉えられるとすれば、それは大きな問題です。2014年の難民認定数11人でしたが、私たちが日々相談を受ける中で、実際にさまざまな迫害から逃れてきた人々は、少なくありません。世界各地で今でも起こっている迫害から日本に逃れてきている人は多くいるのです。
「濫用者」が取り上げられると、いかに取り締まるか、という視点が強くなりがちです。しかし、難民認定制度は迫害から逃れてきた人を守る貴重な仕組みです。「濫用者」を取り締まることを主眼に制度を変え、保護されるべき人が保護されないという事態は避けなければなりません。「早急に難民認定が必要な人々」が受け入れられ、濫用のみを目的とした者にとっては魅力がないようにすること、すなわち適正な審査をできる限り早急に実施できる制度を構築することが必要だと考えています。JARではよりよい難民認定制度を目指し、関係者と連携・対話していきます。

もっと知りたい人へ→JARの見解
Q8. 難民として認められたら、どうなるの?認められなかったら?[開く]
難民と認められると「定住者」という在留資格が与えられます。迫害の待つ母国に送り返されるかもしれない恐怖から解放され、安心して生活することができます。また、国民健康保険への加入や仕事の紹介、半年間の日本語学習プログラムなど、日本で生活していくにあたって必要なサービスを受けられるようになります。

難民として認められなかった場合、日本に在留する資格がないため、母国に送り返されてしまいます。実際には難民である人が、日本で不認定となって送り返された場合、それはつまり迫害の待つ母国に帰るということです。「帰国するということは、つまり死ぬことだ」という難民も少なくありません。過去には、難民不認定となり送還された方の遺体が母国で見つかったこともあります。 一定の期間内に再申請をした場合、結果が出るまでの間は日本にいることが許可されますが、その間は働くこともできず、先の見えない厳しい生活を再び余儀なくされます。
Q9. いま、どんな支援ができる? [開く]
JARの活動は皆さまのご寄付によって支えられています。難民を継続的に支える「難民スペシャルサポーター」や単発のご寄付を通じて、ぜひご協力をお願いします。皆さまからの3,000円、5,000円、1万円が集まり、食事・住居・医療・申請手続きなど、一人ひとりのニーズに応じた支援を提供することができます。

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また、周りに伝えていただくことも大きな支援になります。JARでは日々、難民に関する最新情報をメールマガジン「JAR便り」やFacebookページ、Twitterにて発信しています。ぜひ、購読・いいね!・フォローで応援をお願いします。

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Q10. あなたは、自身の住む日本を、どのような社会にしたいですか?[開く]
日本に暮らす私たち自身がどのような日本にしたいのか。さまざまな社会課題がある中で、私たち一人ひとりは何ができるのか。難民支援活動やNPOへの参加は、社会のことを少し違った角度から考え、関わる機会になるかもしれません。

JARは、日本に逃れてきた難民の命や権利を守ることをミッションとしていますが、「助けを求める難民を支援する」だけにその活動は留まりません。難民支援を通じて、個人の多様なバックグラウンドが尊重され、一人ひとりが希望を持って生き、つながりあい助け合える社会を作りたいと考えています。活動を広げる中で、多くの方にも参加いただき、共に難民や社会のことを考え、歩んでいきたいと思っています。