
『和』。”日本人”の美徳として扱われる、この言葉。
行動や考え方、そして『和柄』と呼ばれる伝統的な模様にも、そのまとまりや規則性を見ることができます。
美しい和の精神。ただしすべての物事は、二律背反です。
秩序を好み同一性を尊ぶ”日本人”の国民性が、異分子や自由を、受け入れない方向に向かってしまったとき。
「みんなと違う」を、排除する力を持ってしまったとき。
それこそが、0.2%という欧米に比べて極端に低い日本の難民認定率を生む一因になってしまっているのかもしれない。
そう危惧して止まないのです。
難民として認められないことは、人として存在しないのと同じです。
あなたには、『和』にかき消された彼らのIDが見えますか?
困っている人には、利益を顧みずみんなで手をさしのべる。
それこそが、真の美徳だと、私たちは信じています。

難民にとって、逃れた先で自身を証明することは簡単ではありません。命からがら逃れてくる中で失ったパスポートや故郷とのつながりを示す書類。たくさんの証拠書類の提出が求められ、平均3年の審査期間がかかる日本の認定制度により、多くの人が「難民」として認められずにいます。
THE MISSING FINGERPRINTは、自己を証明する唯一無二のIDである「指紋」をモチーフに、日本に逃れてきた難民の存在を伝えるキャンペーンです。
- 日本で暮らす難民のための支援はこちらから