講座・イベント
Refugee Talk-難民を学ぶ夕べ<特別版>LGBTと難民
*10月21日の会は定員に達したため、申し込みを締め切りました。
次回は11月20日(金)に開催予定です。詳細が決まり次第、ウェブサイトに掲載します。また、11月5日(木)にもイベントを予定しています。よろしければご検討ください。詳細はこちら
Refugee Talk では、毎月テーマを変えて、 日本に逃れてきた難民が直面している問題や難民支援協会(JAR)の支援活動を様々な角度からご紹介し、参加者の方々と「今できること」を考えます。10月は「LGBTと難民」をテーマに、南アフリカからファドツァイ・ミュパルツァさんを迎えて開催します。
欧州に逃れるシリア人の様子など、日本でも「難民」がかつてないほどニュースで取り上げられるようになりました。ひとくちに「難民」といっても、国を追われ、難民となる理由はさまざまです。紛争や人権侵害で家を追われた人は5950万人。出身国別で世界最多となったシリア難民も、実は総数の約2割に過ぎません。世界にはあらゆる理由で迫害に苦しむ人がいます。
セクシュアルマイノリティであるだけで罰せられる国がいまだに多くあることをご存知でしょうか。
セクシュアルマイノリティを意味する、LGBT(レズビアン、ゲイ、バイ・セクシュアル、トランスジェンダー)という言葉は、日本でもここ数年、一般的に使われるようになり、行政においてもLGBTの権利を保証する動きが出てきています。
しかし、世界を見渡すと、LGBTの厳罰化を進める国も少なくありません。例えば、同性愛を罰する国は世界に76ヶ国あり、そのうち36ヶ国はアフリカに集中しています。ナイジェリアでは2014年初めに、同性愛者に対して最高14年の禁錮刑を課す新法が成立しました。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、LGBTを理由に逃れてきた人も保護の対象とするよう呼びかけており、多くの国が難民として認定しています。日本にもLGBTを理由に逃れてくる人はいますが、残念ながら、JARの知る限り、日本の厳しい審査において認められた人はいません。
過去に同性愛者が死刑となる国から日本に逃れて難民申請を行ったある人は、「同性愛を禁止する刑法はあるが、積極的に運用されておらず、同性愛は一般的に容認されている」という理由で不認定となりました。
LGBTに対して、社会が無関心、無知、無理解であることが、時には命を危険にさらすほどの力を生み出してしまう。それは、認知が広がってきたとはいえ、日本でもいまだに課題ではないでしょうか。
なぜアフリカの多くの国では厳罰化の動きが進んでいるのか、当事者たちはどのような危険にさらされているのか。10年以上に渡ってアフリカで闘ってきたファドツァイさんのお話を聞きながら、私たちにできることを皆さんと一緒に考えたいと思います。
ゲストスピーカー: Fadzai Muparutsa(ファドツァイ・ミュパルツァ)さん
1979年、ジンバブエに生まれる。2002年から約10年、LGBTI問題に取り組む市民団体のプログラム・マネージャーを務める。アフリカでまん延する同性愛嫌悪や「矯正レイプ」(同性愛を矯正しようとして行われる強かん)などの憎悪犯罪をなくそうと、被害者の支援やサポート、差別的な法改正に携わる。2013年から南アフリカでアフリカ・レズビアン連合のアドボカシー担当として活動中。こうした活動によって、同団体はアフリカ人権委員会でのオブザーバーの地位が認められるようになった。
日時 | 2015年10月21日(水)19:00-21:00 |
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場所 | RYOZAN PARK 巣鴨 |
参加費 | 2,000円 |
主催 | 認定NPO法人難民支援協会 |
協力 | アムネスティ・インターナショナル日本 |
お申し込み | 10月21日の会は定員に達したため、申し込みを締め切りました。 |
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