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スタッフ紹介

難民支援協会では現在約30名のスタッフが、日々事務所に訪れる難民の方々を支えています。
大学の講義や一冊の本、友人との出会いなど、難民問題に関心を持つきっかけはそれぞれ。
支援に携わるスタッフ一人ひとりの思いやストーリーをご紹介します!

田多 田多 田多 田多 田多 田多 田多

「 長く関わることで初めて得られる信頼関係がある 」

田多 晋(ただ すすむ)

支援事業部

学生時代に文化人類学を専攻し、日本におけるアジア女性の売買春問題・人身取引問題を知りました。日本にいる外国人を支援したいと思い、中央大学法科大学院修了後、2011年にJARの法的支援スタッフに入職しました。現在は、弁護士や法律事務所と連携して難民への法的な支援を行なっています。

日々の業務では、様々な国のニュースでしか見ないことを実体験として語る方々と接しています。特に個別カウンセリングには特有の難しさがあり、時には語るのも辛いような話や解決しようのない話を聞かなければなりません。言葉の問題もありますが、そもそも文化的な背景が全く異なるので、意思疎通はかなり大変です。相手が話して良かったと思えるようなポジティブな話の終わり方にも気をつけています。

モットーは、何事も長く続けることです。現在の日本では、難民申請の結果が出るまで10年近くかかるケースもあります。長く関わることで初めて得られる信頼関係があり、「田多さんと話がしたい」と訪ねてきてくれる人がいることが、この仕事の大きなやりがいとなっています。

難民支援の世界では全てのケースが最善の結果となる訳ではありませんが、正確な情報を提供して本人が望む選択に繋げることが大切だと考えています。憧れだけで始めると厳しい部分もありますが、それに勝るやりがいを感じることができます。この業界に入った方には、ぜひ長く続けて欲しいです。

★モットー:何事も長く続けること。

「 自分の部屋と温かい食べ物があれば、人は安心して眠れる 」

西岡 千恵子(にしおか ちえこ)

支援事業部

オーストラリアで移民のソーシャルワーカーの方と出会ったことがきっかけで、帰国後、主に外国籍の女性とその子どもたちにサービスを提供するNPOに携わりました。支援を続けているうちに女性のDV被害や人身売買の現状を目の当たりにし、厳しい境遇に置かれる人々の存在を知りました。特に日本に移住してきた外国人のために直接支援がしたいと思い、JARに入職しました。

JARでは現在27部屋のシェルターがあり、ホームレス状態にある人に提供しています。普段の業務では、それらの管理・メンテナンス、生活に必要な物資提供を主に担当しています。母国で辛い思いをして日本に逃れてきた難民の方には、せめて屋根のあるところで寝て欲しいですし、自分の部屋と温かい食べ物があれば人は安心して眠れると思います。

しかし、迫害から逃れて日本に来てまで野宿している難民がまだ多くいることも事実です。世界を見ると、ボートで漂流する難民を助けるために、医師だけではなく船の航行に関わる人たちも市民として救出活動に参加しているという事例もあります。日本でも「難民だから」「外国の話」という認識ではなく、地球市民として難民問題に関心をもって欲しいと思います。ひとりひとりの影響力は小さくても、それらが集まれば世論が動くと信じています。

★モットー:できることを、できる範囲で、できる限り。

「 仕事をすることは、社会とのつながりをもつこと 」

寺畑 文絵(てらはた ふみえ)

定住支援部

難民に関心をもったのは、大学時代にソーシャルワークの勉強をしていた際、The Middle of Everywhere という本を読んだことがきっかけです。当たり前のように国を行き来できる私と、命を犯してまで難民になる人、その違いを見つめた時に当事者意識が芽生えました。

2015年にJARに入職してからは、難民の就労前教育の運営や就労に向けたカウンセリングなどの就労支援を担当しています。仕事をするということは、ただお金を得るだけではなく、社会とのつながりを持つということです。来日して間もない時期は知り合いがおらず、暗かった表情が、働き始めると見違えるように明るくなるんです。職場で仲間たちに囲まれて仕事をしている姿を見ると、この人の居場所がここにあるんだな、ということを強く実感できて、やっていて良かったと感じます。

しかし就労支援では、ご本人のやる気やスキルがあっても、在留資格の問題で本人たちの希望する道に進むことが難しいのも現実です。歯痒い思いをすることも多いですが、ここでの生活をその人の人生の中で意味のある時間にして欲しいと思い、支援を続けています。

難民支援と聞くと日々の生活からかけ離れていると思われがちですが、私たちは必ずしも特別なことをしている訳ではありません。誰もが生活しやすく、みんな幸せであってほしいという気持ち、そしてそのために自分に出来ることを身近なところから始めることつながっていくと思います。より多くの人が実行に移すことで、また、協力の輪を広げていくことで難民問題でもその他の社会問題も「誰かの問題」ではなく、「自分たちが良くしていけること」という風潮に変わっていくものだと信じています。

★好きな言葉:Celebrate who you are.

「 人の痛みや怒り、自分の無力さに鈍感でいたくない 」

鶴木 由美子(つるき ゆみこ)

定住支援部

大学の授業で「人の尊厳」について学び、難民を含め社会で差別や偏見を受けている人々を知ったことがきっかけで、大学院では多文化共生を専攻しました。転機となったのはアメリカ留学中、幼い頃にメキシコから非正規で越境した経験をもつ友人との出会いです。彼女から壮絶な越境の経験とその後の苦労を聞いた時に、「かわいそう」だけで終わらせてはいけないと感じたのを強く覚えています。多文化共生を目指す社会の中で特に脆弱性の高い難民の人々を支援するため、JARで働こうと決めました。

JARでは、難民の集住地域におけるコミュニティ支援を担当しています。難民の方が地域の一員として安心して暮らしていけるよう、また、災害時に命を落とさない支援の仕組みを作るべく、地域の医療機関、学校や自治体など、地域社会を支えている様々な関係者と協働しています。その中でも特に問題意識を持っているのは、難民となった親に連れられて日本にきて、大きくなっても就労資格を持てない子どもたちです。これからも日本で生活していくのに仕事に就くことができず、彼らが将来の夢さえ持てないのは絶対におかしいですし、その裏にある制度を変えなければならないと考えています。

難民支援に携わっていると心の痛む出来事ばかりですが、人の痛みや怒り、自分の無力さに鈍感でいたくはありません。難民を取り巻く今の状況に慣れてはいけないし、どれだけ支援を続けていても、全て分かったつもりになってはいけないと思います。解決策が見つけられない自分の無力さと世の中の不条理に打ちひしがれる日々ですが、難民に限らず、多様な人が生きやすい日本社会を目指して、これからもできることを積み重ねていきます。

★好きな言葉:You must be the change you want to see in the world.

「 自分の声を使って日本にいる難民の声を届ける 」

生田 志織(いくた しおり)

渉外チーム

大学時代に模擬国連の世界大会に参加した際、UNHCRについて調べたのが難民問題に関心を持ったきっかけです。ドイツでの留学で難民について本格的に学び、自分がそれまで日本の中で感じていた壁が消えたと同時に、誰もが国境線を気にせずに移動できる世界を実現したいと思うようになりました。帰国後JARのインターンに参加、大学卒業後すぐに入職しました。

現在は、渉外チームとして主に政策提言に携わっています。議員や政府関係者に向けて、リサーチした海外の難民認定制度などを紹介し、現行の制度の見直しを提言しています。JARのようなNPOにとって国の政策を変えるのはとても難しいことですが、直接支援の現場を反映した説得力のある政策提言を心がけています。今年4月の入管法改正は自分にとって大きな出来事でした。難民関連の法律が変わる現場に間近で関わることができたので、とても印象に残っています。

政策提言は私にとって、自分の声を使って日本にいる難民の声を届ける仕事です。難民支援に関わっていると、収容や餓死など普段使ってはいけないような言葉で溢れています。それでも、生まれる国や環境は偶然によるものですし、だからこそ乗り越えられるべきものだと思います。難民が当たり前に暮らすことのできない今の日本社会を、自分の声を使って変えていきたいです。

★好きな言葉:Accident of birth

「 支援者から託された難民への思いを実現したい 」

伏見 和子(ふしみ かずこ)

広報部

学生時代、冷戦終結後に起こった紛争や難民のニュースがあふれるなか、劇的な変化の時代の中で自分には何ができるだろうと考え、大学院修了後、子育てをしつつJARに入職、広報部に勤務して7年になります。

普段の業務で携わっているのは、メディアからの取材対応と、寄付などでJARの活動を支えてくださる支援者への発信・コミュニケーションです。特に意識しているのは、「難民への支援の延長にある広報を目指す」「支援者の思いを難民の方に届ける」ということです。JARは支援者の方々からの支えがあって初めて難民をサポートすることができるので、その責任を日々感じつつ、皆さまから託された思いを実現したいと思っています。

支援者の皆さまと私たちスタッフ、難民の方々の思いが形になった例のひとつがJAR事務所の移転です。一人のスタッフの発案から始まったこのプロジェクトは400名を超える支援者・プロボノの方々のおかげで実現しました。新しい事務所ですっかり安心した表情に変わった難民の方の姿を見ることができた時、ご協力いただいた方々への感謝が湧きおこりました。

社会全体として難民が受け入れられる雰囲気を作っていきたいという気持ちはこれからも変わりません。スタッフや支援者という立場は違っても、その思いは同じ。是非仲間に加わっていただきたいと思っています。

★ 好きな言葉:ひとりで見る夢は夢でしかない。しかし誰かと共に見る夢は現実だ。

「 未来を実現するためには強い思いを持ったチームが必要 」

吉山 昌(よしやま まさる)

事務局長

昔から移民・外国人というテーマが身近にあり、学生時代にアムネスティ・インターナショナルに関わり、事務局での仕事もしていました。また、ハンディキャップを持つ人々による自立生活センターに携わったことも、自分にとって大きな経験でした。自らリソースを確保して生活する生き様に心を打たれ、同じようなことがほかの多くの領域でも実現できればと思っていました。
そして、ルワンダ紛争をはじめとした多くの問題が発生した1990年代、他団体ではアプローチできていない難民支援を行う専門的な団体の必要性を感じて、JARの立ち上げに携わりました。

現在のJARでは、事務局長としては主に組織の基盤作り・強化を行なっています。ひとりひとりのスタッフが成長できる仕組みを作り、全ての事業において目標設定から諸業務に落とし込むまでのプロセスを包括的にまとめています。また、資金調達にも力を注いでいます。難民支援を行うこの仕事には、人生の一つの期間をかけてここ(JAR)で働く人が必要なので、それが実現できる環境を作っていきたいです。

JARは、直接支援、政策提言、広報といった複数の領域が協働しながら活動しています。難民のために、現在の日本では直接支援に相当の比重を置く必要がありますが、それだけを続けるわけではありません。今後社会の中で暮らしていくため、自立をしっかりと見据え、また現在の日本で確保されていない人権やセーフティネットに関し社会・制度を変えていくための提言、仕組み作りも並行して行なっていかなければなりません。

日本で難民とともに一緒に暮らす社会がすでにあります。多様な立場や視点をもった支援者があちこちにいて難民の多様なニーズに応えられる、そんな未来を実現するためには強い思いを持ったチームが必要です。私は、そのような組織の一つがJARだと思っています。

★ モットー:目的のために、意味あることを。